糖尿病

糖尿病は運動不足や高カロリー食の摂取といった社会生活の変化ともに大変増えている病気です。糖尿病は最初はほとんど自覚症状がありません。健康診断や人間ドックなどで高い血糖値や尿糖などに気付くことが多いです。

糖尿病が進行すると3大合併症とよばれる眼底出血（失明）、腎不全（血液透析）、神経障害（足の壊疽）などが起きてきます。また糖尿病は動脈硬化を起こして脳梗塞、心筋梗塞、狭心症や足の血管の詰まりを生じます。

高い血糖値は免疫力を低下させるので、カゼのなおりが悪かったり肺炎を起こしやすくすることもあります。最近では認知症や歯周病、骨粗鬆症にまで関連することがわかってきました。とにかく、血糖値の異常や尿糖を指摘されたらすみやかに受診して詳しい検査をする必要があります。

通常は尿検査、血液検査、糖負荷試験により糖尿病の診断が行われます。糖尿病と診断された場合、まずは食事療法、運動療法、生活習慣の改善を行います。さらに内服薬治療、注射療法を行います。

当院では糖尿病専門医として、動脈硬化、心疾患の合併などもふまえた検査を行い、病気の程度を判断します。食事療法は管理栄養士が個々に栄養指導するシステムを設けています。運動療法は歩数計、カロリー計などを貸出することもあります。

最近は内服療法が進歩して様々な効果の薬剤が病気の状態により選択されます。インスリンの自己注射の指導もおこなっております。ちなみに今のインスリンの注射針はほとんど痛みがありません。

また、コントロールが不十分な場合、24時間血糖を簡単に測定する機器を貸し出しています。糖尿病は自己管理の病気ともいわれています。患者さんと二人三脚で病気の診断と治療にあたっていきたいと思います。高齢の方の糖尿病の治療についても、アクセスの容易さを生かして個々の病状にあった治療をおこなっております。